インボイス(適格請求書)の交付を受けることができなかった場合に、何かできることは?
10月1日からインボイス制度が始まり、早いもので一ヶ月が経ちました。
お客様からも「こういう場合はどうしたらいいの?」というお問い合わせが増えてきました。
問い合わせ内容によって対応方法がケースバイケースなので、一概に回答できないのが心苦しいところです。
今回はインボイスについての簡単なお話をしたいと思います。
インボイス(適格請求書)とは?
『インボイス』とは、インボイス番号や消費税額などの以下の記載事項を満たした請求書や領収書などを言います。
インボイスの登録事業者は、相手方の求めに応じてインボイスを交付する必要があります。
【適格請求書】
①発行する事業者の氏名(名称)、インボイス番号(㈱○○○、登録番号:T1234567890123)
②日付(○○年○○月○○日)
③内容(食料品、消耗品代など)
④税率、税率ごとの金額、税率ごとの税額(10%、税込11,000円、税額1,000円・8%、税込10,800円、税額800円)
⑤交付を受ける事業者の氏名(名称)(㈱xxx)
なお、不特定多数の者を相手にする事業(飲食店、タクシー、スーパーマーケットなど)の場合は、
【適格簡易請求書】で良いとされています。
【適格簡易請求書】
①発行する事業者の氏名(名称)、インボイス番号(㈱○○○、登録番号:T1234567890123)
②日付(○○年○○月○○日)
③内容(食料品、消耗品代など)
④税率、又は税率ごとの税額(10%税額1,000円、8%税額800円)
⑤税率ごとの金額(10%税込11,000円、8%税込10,800円)
いままで『レシート』や『領収書』と言っていましたが、
これからは記載事項を満たしたものを『インボイス』と言い、
そうでないものを『レシート』や『領収書』と呼べばいいのでしょうか、、難しいところです。
インボイス番号の記載がない!どうしたら、、
10月に入ってからはレシートの中身をより見るようになりました。
コンビニは大体インボイス番号が書いてありますが、
小さめの飲食店では書いてないことが割と多い印象です。
『この店は登録事業者だろう』という店でもインボイスを交付していないことも、、
しかし、ここで諦めてはいけません。笑
インボイス番号の記載がない領収書を受け取った場合は
飲食店などの一般消費者を相手にしている事業者の場合、
『インボイスをもらえますか?』と言われない限り、交付をしない事業者もいるのでまずは聞いてみましょう。
もしくは、インボイス制度開始前の9月に駆け込みでインボイス登録の申請をしている場合、
インボイス番号の通知に1ヶ月半以上かかってきている印象ですので、
まだインボイス番号が分からずインボイスを発行できていないところも多々あると思われます。
そういった事業者は、インボイス番号が通知された後に、
交付済みの領収書の代わりにインボイスの交付をおこなうという対応が必要になります。
もしくは、ホームページなどで登録番号を掲示するなどの対応も可能です。
その為、『インボイスをもらえますか?』と聞いてみて、『番号申請中です』と言われたら
対応方法を伺って対応すればインボイスの交付を受けることができます。
場合によっては、後日領収書を持ってインボイスの交付をお願いしに行くことになるかもしれませんが。。
いかがでしたでしょうか?
インボイス制度が始まって約1ヶ月。実務の現場では非常に複雑な対応が迫られています。
事業者にとっても、我々税理士にとっても、事務負担が非常に大きくのしかかってきています。
もう少し簡素化してほしいものです。。
それではまた。