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年末調整について抑えるべき点と、確定申告との関係について

11月も終わりに差し掛かり、業界的には年末調整の時期となってきましたね。
経営者や経理担当者、サラリーマンにとっては馴染みがあるかと思います。
ただ『この書類一体何なんだろう?毎年とりあえず名前とか住所は書いてるけど、、、』という方は多いと思います。

今回は年末調整について抑えるべき点をご説明したいと思います。
年末調整について整理したい方はぜひご一読ください。

【目次】

  • 年末調整とは
  • 確定申告とは、年末調整との違い
  • 確定申告しないといけないサラリーマンとは
  • 年末調整で記載する書類について抑えるべき点

年末調整とは

まず【年末調整】とは『サラリーマンの1年間の税金を確定させるもの』になります。
サラリーマンは会社から給与を得る中で、毎月所得税が源泉徴収(いわゆる天引き)されています。
この天引きはあくまでも概算の金額が天引きされているため、
1年間の給与が確定した段階で【年末調整】によって税額を確定させて、差額を還付もしくは徴収する形をとっています。

なお、住民税も天引きされるものになりますが、住民税も【年末調整】によって次年度から天引きされる税額が確定します。
 所得税 ⇒毎月概算額が天引きされ、年末調整によって確定
 住民税 ⇒年末調整によって確定し、次年度の6月から天引きされる

確定申告とは、年末調整との違い

それでは【確定申告】とは何でしょうか?
【確定申告】とは『全ての人が1年間の税金を確定させるもの』になります。
【年末調整】は『サラリーマン』限定でしたが、確定申告では『全ての人』が対象です。
サラリーマンに限らず、個人事業主やフリーランス、年金受給者、臨時的な収入があった方など、
全ての人の1年間の税額を確定させるのが【確定申告】になります。

なお、確定申告は翌年の2月16日~3月15日が申告・納付ができる期間になります。(還付の場合は、翌年の1月1日から5年間です)

確定申告しないといけないサラリーマンとは

したがって、サラリーマンは基本的には年末調整だけすれば問題ありません。
ただし、サラリーマン(給与収入しかない方)であっても、下記のようなものを適用する方は【確定申告】が必要になってきます。

・医療費控除
・ふるさと納税(5自治体以内でワンストップ特例制度を利用する場合以外)
・住宅ローン控除(適用する初年度)
・雑損控除 など

又、副業収入があった場合、
不動産の譲渡があった場合、
特定口座以外の株式や仮想通貨(暗号通貨)の売買があった場合、
FX取引があった場合、
満期保険金の受け取りがあった場合 など、
給与以外の収入があった場合も【確定申告】が必要になります。
もし年末調整をしていたとしても、給与以外の収入については税額計算ができていないため、
【確定申告】を行って税額を確定させるということですね。

年末調整で記載する書類について抑えるべき点

それでは話を年末調整に戻しまして、年末調整で記載することになる書類についてご説明します。
記載する書類は主に下記の3つです。
①扶養控除申告書(正式名は扶養控除等(異動)申告書)
②保険料控除申告書
③基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書



①扶養控除申告書
こちらは必ず記載する書類になります。確定申告をする予定の方であっても記載します。
(ただし、2ヶ所以上で働かれている方の場合はメインの職場だけで提出するものになります
(基本的には収入の多い職場、社会保険に加入している職場などで決めます)。)

記載する内容は、氏名、住所、生年月日、世帯状況、扶養状況、障害者・ひとり親・勤労控除などについて記載します。

細かい話ですが、これを提出した職場では、天引きされる所得税が『甲欄』というもので計算されます。
提出しなかった職場では『乙欄』で計算されますが、『乙欄』は『甲欄』よりも大きい金額で天引きされることになります。


②保険料控除申告書
次に保険料控除申告書です。
こちらは年末調整によって税額を確定させる方が記載する書類になります。
生命保険料、地震保険料をはじめ、国民年金、国民健康保険料、iDecoの掛金などについて記載し、控除証明書も添付します。
なお、これらの支払がない場合でも氏名等を記載して提出します。

なお、2ヶ所以上で働かれている方は、①の扶養控除申告書を提出した職場へ提出することになりますので、
メインの職場では年末調整することができますが、サブの職場では年末調整ができません。
そのため確定申告が必要になります(確定申告しないと税金が還付されません)。


③基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼所得金額調整控除申告書
最後にこの長ったらしい書類です。。
分かりやすいように区切ると
『基礎控除申告書』

『配偶者控除申告書』

『所得金額調整控除申告書』
となり、3つの申告書から構成される書類になります。

まず、基礎控除申告書です。
基礎控除は本人の所得金額によって控除額が変わりますので、本人の収入の見積額を記載して控除額を計算します。
ただし通常、給与収入額は会社側が計算して確定させるので、最終的には会社側が計算して控除額を決定します。
又、所得金額が2,400万円以下までは満額適用できますので、一般のサラリーマンにはあまり関係ない項目ですね。。
給与収入しかない方は、ご自身の収入の見積額を記載しておけばよいでしょう。

次に、配偶者控除申告書です。
配偶者控除は本人の所得金額と配偶者の所得金額それぞれに応じて控除額が変わりますので、
先ほどの基礎控除申告書に記載した本人の収入の見積額と配偶者の収入の見積額を記載して控除額を計算します。
ご自身と配偶者のそれぞれの収入の見積額を記載すればOKです。

最後に、所得金額調整控除申告書です。
所得金額調整控除は給与収入が850万円を超える方で、下記の⑴の要件のいずれかを満たす場合に、⑵の金額を控除できるものになります。
⑴要件
イ 本人が特別障害者に該当する者
ロ 年齢23歳未満の扶養親族を有する者
ハ 特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族を有する者
⑵所得金額調整控除額
{給与等の収入金額(1,000万円超の場合は1,000万円) - 850万円}×10%=控除額
給与収入が850万円を超える予定の方は、選択肢に該当するものがあればチェックをつけて、扶養親族や障害について記載します。

以上で記入完了です。

今回はかなり長くなってしまいましたが、年に一度のものですので忘れがちなものと思います。ぜひご一読ください。
ご参考に国税庁の年末調整についてのページを掲載しておきます。

年末調整がよくわかるページ(令和5年分)
https://www.nta.go.jp/users/gensen/nencho/index.htm

又、今回は一般的なサラリーマンを想定してお話ししたので、細かい点は端折ってご説明いたしました。
やはりイレギュラーなことがあったときは、専門家へご相談することをオススメします。
それでは。

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